院長あいさつ

日本で医療現場で鍼をやる時、鍼灸治療の経験のある患者様からは「先生の鍼は速いね」「刺した所は重たく感じますね。この感じが出たら良いのですか？」とよく聞かれます。本場中国の病院では日本より太い鍼を使って深く刺鍼します。中国の患者様は鍼灸治療を受けるときに独特の感覚をお持ちです。

それは得気という『酸、麻、脹、重』の4つの感覚です。鍼灸治療に慣れ親しんでいる中国の患者様は治療中にこのような感覚を覚えると「効いている！」逆にそのような感覚がないと「効いていない」と思う方が多いです。

逆に日本では、刺激が強い鍼治療はあまり好まれません。むしろ刺激を全く感じないくらいの鍼がいいという患者様の方が多い傾向にあります。もし『酸、麻、脹、重』ような感じが出たら「大丈夫かな」と心配する患者様が多いです。この感じ方の違いから、中国式の鍼治療をそのまま日本の患者様に施術しても効果が出にくい場合が多いのです。

私は、どうしたら日本の患者様に受け入れられ、なおかつ最大限に治療効果を発揮できるのかという課題に日々悩み、答えが見つからずに苦しんだ頃もありました。日本の文化を理解し、そこへ更に中国の鍼灸医学の良さを組み入れるには、両国間で鍼灸分野を学んだ自分にしかできないことだと考えました。

私は、「治療効果が高い中国鍼と刺激の少ない日本の鍼の両方に精通している」という自信のもとに、日々、臨床経験をまとめ研究しながら、現在の治療法を作り上げてきました。たくさんの日本の患者様を治療させていただいたことで、今では日本の患者様に合う精密な刺激量で治療を行っております。

鍼が初めて、苦手という方にも安心して治療を受けていただけるように刺激の少ない優しい施術をおこないます。たとえば、ツボを刺鍼した鍼に電気パルスをかける方法であれば、ツボに持続的な刺激ができ中国鍼と同じ治療効果を出すことが可能です。

あなたが、つらい症状や健康に関する悩みから一日でも早く解放されて、心と体が元気になれるように精一杯お手伝いさせていただきます。症状回復に向けて一緒にがんばりましょう！