①ド·ケルバン病(狭窄性腱鞘炎)

【原因】長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の使い過ぎによる機械的炎症

【症状】橈骨茎状突起部の腫脹·疼痛

【好発】手よく使う中年以降の女性、妊娠後期及び出産直後の女性

【検査法】フィンケルシュタインテスト陽性

②弾発指(ばね指)

【原因】指の屈筋腱の腱鞘炎

【症状】指の屈曲·伸展時に、付け根のところで屈筋腱がひっかかって指が屈曲位のまま伸びなくなったり、力を入れるとカックンという感触と共に急に指が伸びたり曲がったりする状態のこと(弾発現象)

【好発】中年以降のよく手を使う女性の右母指、1～2歳の幼小児の母指。母指、中指、環指、示指、小指

【東洋医学的な考え方】

肘の労損による痛みについて

肘労：肘の労損による痛みのこと。

長期にわたる肘への負担により、次第に肘部の経筋·経脈を労損し、気血の運行が悪化し、疼痛が起こるようになるもの。「傷筋」病の１つ。

【当院の腱鞘炎の鍼灸治療】

治療方針：気血の流れを促し、経筋の改善をはかる。多気多血の経絡の手足陽明経から取穴

経穴：橈骨茎状突起部の圧痛部、列欠、経渠、陽溪、偏歴、温溜。刺鍼後、施灸する。

【運動療法】他動·自動運動

【理学療法】温熱療法

【電気療法】低周波通電(初期には行わない)